JNEWS会員配信日 2014/4/14
いわゆる“ご当地ゆるキャラ”が注目されはじめたのは、2008年頃からのことだが、現在は各地域の自治体や団体が、着ぐるみによるマスコットキャラクターを制作して、名産品の紹介や観光振興に役立てるようになっている。
地元キャラクターの日本一を決める「ゆるキャラグランプリ2013」には、全国の市町村から、1700体のキャラクターがエントリーをしており、ここ数年で、ゆるキャラによる地域振興が急速に過熱してきたことがわかる。
※出所:ゆるキャラグランプリ2013
地元キャラクターは、各自治体が独自に企画、デザインしたものが大半で、芸能人などを利用したマーケティングに比べると、広告宣伝にかかるコストを大幅に抑えて、地域のPRができるのが利点だ。これまでは、目立った広報活動ができなかった小規模な市町村でも、キャラクターを使えば、全国のテレビ番組やニュースで露出する機会を増やすことができる。
しかし、各地のキャラクターが上手に育っていくか否かは、ライセンスの形態によっても変わってくる。自治体が著作権を保有している場合は、市民や企業にキャラクターを広く利用してもらう目的から、使用許諾のライセンス料は無料としているケースが多いが、キャラクターが予想外の使われ方をして、価値や信用を落としてしまったり、消費者から飽きられてしまうリスクもある。
そこで、各自治体の役所では「ブランド推進課」を創設して、キャラクターの活用や管理の方法、さらにキャラクターの収益化を模索しはじめている。しかし、役所にとっては、もともと畑違いの分野でもあり、民間のライセンスビジネスが協業できる商機は大いにある。
また、企業や個人が、ゆるキャラビジネスに参入することも可能になっている。
背景として、近年のゆるキャラブームでは、一般の人達が、ツイッターやLINEなどを通して、キャラクターの写真やスタンプを友達に拡散してくれるため、マスコミを介さなくても人気を高めていけることがある。
●地域キャラクターの利用ライセンス形態について
●ネットで育てるファスト・キャラクターのビジネスモデル
●LINEが収益化するキャラクタービジネス
●個人でも実現できる手芸作品のライセンスビジネス
●人気スポーツチームのロゴを借りたライセンス商品の作り方
●高級ブランド崩壊〜再構築による家内制職人ビジネスへの回帰
JNEWS LETTER 2014.4.14
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