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エリートチームを形成する
プロジェクトワーカーの就労形態
JNEWS会員配信日 2014/1/25

 一つの事業を立ち上げるのに費やす期間は、規模によっても異なるが、数ヶ月の短期決戦であることが多い。それよりも長くなることは、他社との競争に遅れをとってしまうし、準備期間が長期化するほど、コストも高くなってしまう。そのため、短期間に少数精鋭の有能な人材を投入したほうが、成功率は高くなる。

優秀な人材は、社内の他にも、外部のコンサルタント、スペシャリスト、フリーランスなど、多様な人材を集めることが可能になってきたが、それらの混合チームが、目的達成までの仕事に取り組む「プロジェクトワーク」が、今後は本格的に普及してくるとみられている。

わかりやすいのは、大型工事を受注する建設プロジェクトのようなイメージだ。高層ビルを建てる大型プロジェクトでは、設計士、ゼネコン、建設業者、フリーの職人達が、一つのチームとなって、工事完成までの作業を共にしているが、それと同じような仕事の進め方を、他の業界でも応用しようとしている。

背景にあるのは、優秀な人達が、フリーランスやコワーキングの働き方を志向するようになり、社内だけでは、優れた技術や製品が生まれにくくなっていることがある。企業にとっても、社員を雇ってゼロから育てるよりも、人件費を安く抑えられる効果もある。

いまの労働市場には「正社員と非正社員」の棲み分けがあり、非正社員(派遣社員、パート・アルバイト)が担当するのは、マニュアル化された単純作業が中心だったが、米国でプロジェクトワークに参加しているフリーのメンバーは、正社員よりも優秀な人達で、時給に換算した報酬の単価は 100ドル(時給1万円)以上が払われている。

普段は、個人のスペシャリストとして活動している、会計士、デザイナー、ITエンジニアなども、数ヶ月の契約期間で、プロジェクトチームのメンバーに招集されて働くようなケースが増えている。

《プロジェクトワークの流れ》

 

プロジェクトワークを円滑に進めるには、従来とは異なる人材募集や人事管理の方法が求められるようになり、そこに新たな人材ビジネスも登場している。フリーランスの求職先として、クラウドワークのプラットフォームが普及してきたが、さらに高度な仕事を、チームを形成しながら行うプロジェクトワークを行うスタイルは、企業の組織構造を変革する可能性も秘めている。


この記事の核となる項目

 ●プロジェクトワーカーの待遇と報酬体系について
 ●プロジェクトワークで求められる休眠人材とは
 ●正社員に代わるスーパーテンポラリー人材の存在
 ●大学生を活用した新製品開発プロジェクト
 ●プロジェクトをサポートするマイクロ・コンサルティング
 ●隠れたエリート人材を掘り起こすクラウドソーシングの業界構造
 ●マムプレナーが生み出すスモールビジネスと新市場の発想力
 ●オープンな職場と仲間を好むコワーカーとしての就労スタイル
 ●ユーザー参加で需要を先読みするソーシャルプロダクト開発
 ●ゲーム理論で動く才能集団の利害関係に基づく協業ビジネス
 ●黒船に乗った新興国の知的ワーカーが迫る労働市場の開放政策


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JNEWS LETTER 2014.1.25
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