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デスクトップ工作機械で実現する
マイクロ・マニュファクチャー(スモール製造業) |
JNEWS会員配信日 2013/3/5
従来の工作機械よりも小型かつ安価で、しかもIT化された高性能なマシンは「デスクトップ工作機械」と呼ばれて、3Dプリンター、レーザーカッター、旋盤機などが、自宅内の工房などでも簡単に設置できるようになってきている。
これらのマシンは、大量生産には向いていないが、カスタマイズを得意としている。それが、新興国とは差別化された、米国の製造業回帰に繋がることが期待されている。その可能性については、オバマ大統領も、製造業の復活による雇用拡大策の中で言及している。
官民共同で設立された「米国アディティブ・マニュファクチャリング技術戦略推進機構(NAMII)」では、3Dプリンターなどが、米軍が使用する航空機や武器などの製造に使えるかどうかが研究されている。大量生産ではなく、個別に必要な部品などを作り出すことができるためだ。
同時に、3Dプリンターで、義歯の成型や人工関節など、患者の状態に合わせた医療用の部材を作る研究も進められている。また、これまで玩具、生活雑貨、家具などは中国製のものが多かったが、今後は3Dプリンターやレーザーカッターを利用した、米国製品が多数出てくるとみられている。
それにより、製品の販売形態も多様になり、メーカー側は在庫リスクや人的負担を軽減することができる。たとえば、「Bartley Classic Reproductions」というアンティーク調の家具を製作するメーカーでは、同じ製品でも「完成品の販売」だけでなく、「材料のみの販売」「顧客が途中から組み立てる」という、3種類が用意されており、それぞれ価格も異なっている。なお、顧客が組み立て途中で材料を破損したような場合は、交換に応じてもらえる。
(注目の新規事業一覧へ)
●ブランド化するメイド・イン・USA認証ビジネス
●新興国からメイド・イン・USA製品への回帰
●純国産ジーンズを製造販売するスモールメーカー
●ペットの健康に配慮したメイド・イン・USA製品
●修理対応を強みにするメイド・イン・USA製品
●価格も新興国に負けない国産メーカーの販売戦略
●デスクトップ工作機械が変える米国の製造業
●スモールメーカーの資金集め、部品調達、技術共有
●金融ビジネスの表舞台に踊り出るクラウドファンディング業界
●キックスターターによる資金調達方法とクラウドファンディング
●ユーザー参加で需要を先読みするソーシャルプロダクト開発
●米国で人気化するDIY職人としての副業モデルと集客ノウハウ
●オフショアマネーが自国へ環流するルーラルソーシング市場
JNEWS LETTER 2013.3.5
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