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eコマース市場の新勢力・ソーシャルコマースの
主役と取引形態
written in 2013/2/25

 いまやネット通販は、一部の先進的なネットユーザーに限らず、消費者の生活にとって不可欠なインフラになっている。平成23年版の情報通信白書によると、2010年の時点でも、15歳以上の国民の1/3がネットショッピングの利用者であり、20代〜40代にかけては、半数以上がネットでの買い物を習慣にしている。

《ネットショッピングの世代別利用状況》

 

世界最大のショッピングサイト「アマゾン」の業績をみても、世界の総売上高は2010年に342億ドルだったのが、2012年には610億ドルにまで拡大。その中、日本市場の売上が占める割合は、22%にあたる78億ドル(約7300億円)であることが先日開示された。

《アマゾンの地域別売上高推移》

 

「楽天市場」の流通総額(商品売上高)も、2000年の178億円が、2012年には1兆円を超える規模にまで拡大。これは同市場に出店している3万9千店舗の総計のため、1店舗あたりに換算すると平均で 2,560万円/年になる。商材の利益率にもよるが、個人経営で年商が1億円を超えたあたりが、ネットのみで生計を立てられる目標値となり、それを達成する個人経営のショップも増えてきた。

eコマースの特性として、消費者のネットショッピング経験値が長くなるほど、リピート率や購入単価も上昇する傾向があり、「このショップで買い物をすれば安心」という信用が得られると、固定客として継続的に利用してもらえる特性が強い。そのため、アマゾンのように、大量の会員ユーザーを保有しているeコマースサイトでは、商材の品揃えを広げていくことで売上を伸ばすことができる。

一方、中小ショップの場合には、大手ほどの顧客数を獲得しなくても、良質な固定客を維持していけば、安定した収益を維持してくことができる。

そうしたeコマース市場の中で、さらに新領域として浮上しているのが、ソーシャルコマースや、「OtoO(オンライン・トゥー・オフライン)」と呼ばれる分野である。個人が使わなくなった物を、友達にネット販売したり、リアルな店舗で商売をしてきた人が、フェイスブックなどを活用して、顧客の来店や注文を促すような方法だ。

大手の小売企業でも、そこには数年前から着目をしており、コンサルタントを雇ってフェイスブック・ページを立ち上げるような動きも見られたが、実際には、投下資金を回収できるだけの成果は得られていないのが実態。そのため、早々にソーシャルコマースから撤退する企業もある。

しかし、それとは反対に、スモール事業者の中では、ソーシャルコマースで注目すべき成果が出始めている。これは、1995〜2000年頃にかけて、ネット通販の成功モデルが、個人ショップの中から生まれてきた現象と似ている。

そこで今回は、ソーシャルコマースの本質がどこにあるのかを捉えた上で、個人でも実行できるビジネスの立ち上げ方について詳しく解説をしていきたい。

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この記事の核となる項目
 ●個人が主役となるソーシャルコマースの新潮流
 ●国内eコマース市場規模の比較
 ●個人間から広がる欧米のソーシャルコマース動向
 ●ソーシャルコマースに適した商材の特徴とは
 ●ソーシャルコマースで狙う新興国ビジネス
 ●国内向けfコマースの立ち上げ方と注意点
 ●日本版fコマース支援サービスの活用
 ●フェイスブックユーザーの意外な購買特性について
 ●シェアリングエコノミーのエリート層と新たな信用社会の幕開け
 ●節税目的で広がるフリーマーケットとフェイスブック上の副業
 ●開業資金を抑えたローコスト起業を実現させるクラウドサービス
 ●福袋が進化したラッキーバックによるソーシャルショッピング
 ●ソーシャルな友達人脈を販路としたホームパーティビジネス
 ●「いいね」ボタンで集客をするフェイスブックの販促活用
 ●趣味と実益を兼ねた「本業+副業」のマルチワークスタイル


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JNEWS LETTER 2013.2.25
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