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ビッグデータ活用による 事業の将来予測と販促マーケティング |
written in 2012/9/25
ネットビジネスでは、Webサイトのアクセスログは重要な資産であり、それを分析することで、顧客の特徴や行動パターンを読み取ることができる。ECサイトであれば、ユーザーが注目している人気商品の動向を察知して、売上を伸ばすための策を立てることができる。
アクセスログに記録されているのは、IPアドレス、アクセス日時、呼び出し元のURL、アクセス者が使用している OSやブラウザーなどだが、それらのデータを集計、分析していけば、どこのリンク元やキーワードでサイトにアクセスしているユーザーが多いのか、どの掲載商品に強い関心を示しているのかがわかる。
ECサイトが、昔の実店舗と異なるのは、ユーザーが“足跡”として残していくアクセスログを分析することにより、“次に打つべき一手”を客観的に導くことができることだ。その点では、アクセスが少ない中小のサイトよりも、一日に数十万人ものユーザーが集まる大規模サイトのほうが、データの裏付けによる将来の予測が立てやすくなる。
eコマースに限らず、現代では、あらゆる分野で電子的なネットワークが張り巡らされているため、その中に蓄積されるデータを収集すると、数千万、数億件という規模の情報量となり、それらを「ビッグデータ」として活用しようとする気運が高まっている。
一例として、電子マネーやクレジットカードによる利用者の購入履歴を、小売店の陳列棚を最適化することに利用したり、カーナビが搭載されている自動車から、ドライバーが急ブレーキをよく踏むポイントを特定することで事故の起きやすい場所を予測することができる。
これまでにも“重要”とみられる情報は、データベースで管理されてきたが、見逃されているデータはたくさんあり、それを解析して「価値の高い情報」に磨き直すことで、ビジネスや生活に役立てようとするのが、ビッグデータの目指すところである。たとえば以下のようなビッグデータの活用案が、各業界で考えられている。
《ビッグデータの活用案》
○ソーシャルメディアの投稿内容を分析、新たな流行やトレンドを発見する。
○カーナビによる走行データから、交通渋滞や危険箇所の発見に活用する。
○スマホユーザーからの投稿情報により、リアルタイムで気象変化を予測する。
○各病院に分散した患者カルテから、インフルエンザの流行予測をおこなう。
○田畑に設置したセンサー機器のデータを元に、栄養価の高い野菜を自動栽培。
○店内カメラの映像から顧客の行動を分析して、店舗レイアウトを最適化する。
活用のアイデア自体は、特に目新しいものではないが、これらに共通しているのは、従来、現場の担当者や作業者が、独自の「勘」や「経験」によって予測してきたことを、膨大な情報(ビッグデータ)を集計、分析する客観的な方法へと進化させて、予測の精度を高めたり、統計的な裏付けをとることで、経営上の判断に役立てようとするものだ。
では具体的に、ビッグデータというキーワードに対して、どんな新ビジネスが登場してきているのか、また、大企業ほどの情報量を保有することができない、中小企業向けにも起きているデータ分析ビジネスの動向までを紹介していきたい。
(注目の新規事業一覧へ)
●自動車業界にみるビッグデータの活用モデル
●4百万台分のビッグデータを販促に活かすフォード社の戦略
●ソーシャルゲームサイトを顧客にするビッグデータ分析業者
●クラウド型で参入するデータ分析の新興企業
●需要が高まる「データサイエンティスト」という新職種
●スモール事業者も利用可能なオンラインサーベイとは
●オンラインサーベイを新製品開発に活かす方法
●数値データを自動で文章化する新テクノロジー
●ストレージの付加価値を高めた電子貸金庫ビジネスのモデル
●音源による情報管理と画像による医療業界の読影ビジネス
●身体データの管理で変わるアパレル店の商売方法と収益構造
JNEWS LETTER 2012.9.25
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