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  ユニークな新事業を考案するセンスでは、男性より女性のほうが優れていることから、世界各国では女性の中でも、子育て中の母親を起業家(マムプレナー)として育成、新市場を生み出そうとする取り組みが進んでいる。
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マムプレナーが生み出すスモールビジネスと
新市場の発想力
JNEWS会員配信日 2012/5/4

 夜の飲食街では、中年サラリーマンが飲み歩く姿が減少して、代わりに「女子会」を楽しむ女性達が新たな主役になってきた。一部の国を除けば、男性と女性はまったく平等に扱わることが法律で保障されていて、それは仕事の条件にも当てはまる。ところが実際の職場では、いまだに様々な格差が存在している。

日本では「男女雇用機会均等法」の中で、性別の違いで賃金に差を付けることは禁止されているが、実質的には男高女低の賃金格差が続いている。厚生労働省が取りまとめた「平成22年版・働く女性の実情」によると、一般労働者(パート・アルバイト以外)の平均賃金は、男性が32.8万円/月に対して、女性は22.7万円/月。「男性=100」とすると、女性の平均給与は「69.3」という格差がある。
昭和60年の頃が「59.6」だったことと比べれば良くなってはいるが、格差の是正には、まだまだという状況だ。

どの会社でも、男女の差別を意図しているわけではないが、家事や子育てをしながらの仕事は、残業や転勤がしにくいこともあって、女性は男性よりも昇進や昇給が遅くなる傾向は否めない。日本では、管理職の女性比率が1割程度に過ぎないのだ。さらに、女性労働者の半数以上が「非正社員」の立場で働いていることから、女性全体の平均年収は2百万円台で低迷している。

《男性の平均賃金=100に対する女性賃金の格差》

  

《役職管理職に占める女性の割合(日本の民間企業)》

  

こうしたデータから、いまの会社組織は“男社会”といえるが、その要因として大きいのは、「男性が経営する会社が圧倒的に多い」ということだ。帝国データバンクが全国の経営者(121万人)を対象に調査した「全国社長分析」によると、女性社長の割合は全体の5.8%(7.1万人)に過ぎない。

しかし、これからの成長産業といえる、医療、介護、育児、教育などの分野は、男性よりも女性のほうがリーダシップを発揮できる領域であり、女性の開業者を増やすことが、新ビジネスの開拓、女性の雇用、年収アップに繋がるはずである。

「働く女性」の立場でも、サラリーマンから脱皮して、自分のビジネスを築くことで、男性との年収格差を解消できたり、時間の使い方も自分自身で組み立てられるため、家庭と仕事の両立もしやすくなるなど、利点は多い。起業はリスクは大きいと思いがちだが、いまはローリスクで実現可能なスモールビジネスが、たくさん生み出せる時代。

既に、他の国では、女性の起業を支援する動きが公的にも広がっている。特に子育てをしながら起業する「マムプレナー(ママ・アントレプレナーの略)」の育成には積極的だ。その理由として、どんなことがあるのかを捉えた上で、世界のマムプレナーが生み出している新ビジネスの動向と発想力を紹介していきたい。



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この記事の核となる項目
 ●女性起業家に期待される新市場の創出
 ●女性オーナーによる企業数の推移(米国)
 ●起業支援で国力を伸ばすシンガポールの政策
 ●福祉路線からシフトした英国の女性起業支援
 ●英国で成功しているマムプレナー事業モデル
 ●不自由さが生み出す女性の起業精神の特徴
 ●世界市場を意識したNZマムプレナーの事業モデル
 ●女性の地位向上で求められる、子育て代行のスペシャリスト
 ●残業から副業へ変わるエリートサラリーマンの生計モデル
 ●欧州企業が推進するテレワーカー育成と社会保障問題の接点
 ●年収格差の逆境から生まれる女性の知恵と新ライフスタイル


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