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人物検索サービス化するSNSと
本物の同窓生ネットワーク
written in 2011/1/17

 正月の元旦に配達される年賀状の数は約20億通で、元旦以降に送られるものも含めた年賀状の総配達数は約30億通。国民1人当たりでは、20枚前後の年賀状を送っていることになるが、意外と少ないという印象ではないだろうか。年賀状の送付先には、友人、親戚、会社の同僚や上司、仕事の取引先なども含まれるが、それらの人達との関わりが人間関係の基本になっている。

近頃では、ソーシャルネットワークで“ネットの友達”を増やすことが流行っているものの、イザという時に頼りになるのは、もっとリアルな付き合いのある人達であることは、今後も変わらないはずである。そのため、ビジネスでは、異業種交流会などに参加して人脈を広げようとすることもあるが、初対面の人と名刺交換をしただけで、一足飛びに信頼が築けるということはない。

次々と新しい出会いを求めることも悪くはないが、やはり人間同士のつながりは、共通の環境や生活、経験などを通して少しずつ深まっていくことからすると、古くからの友人や恩人との付き合いを大切にするほうが、人的な資産は蓄積されていくようである。

さらに、高齢化社会では、旧知の仲間を大切にして、生きていく上での励ましや、支えにしたいと考える人が増えてくる。日本の人口推計によれば、65歳以上の人達は、10年後の2021年には、人口の3割を超して、旧友との付き合いを再び求めるようになる傾向は、次第に高まっていくだろう。

《日本人の平均年齢と65歳以上人口の推移》

  

既に定年退職を迎えている団塊世代(1947年〜1949年生まれ)の間では、学生時代の旧友達との同窓会がブームとなっており、近場の飲み会だけでなく、何十年ぶりかに再会した仲間との旅行を計画する人達も増えている。

同窓会に関する市場規模は想像以上に大きくて、40歳以上の中高年層(約7200万人)が年に一度、1万円の会費で同窓会に参加するだけで、7200億円の市場規模になる。宴会に限らず、様々なイベントを同窓会のネットワークで開催すれば、その規模は何倍、何十倍と拡大することになり、昨今の不況の中では、数少ない有望市場とみることができる。

また、現代の家族関係が複雑になっていることに連動して、別れた親子が離れてコミュニケーションをする方法や、再会するための支援サービスも、欧米では有望市場として伸びてきており、家族の絆を深めるためのビジネスにも様々な商機が見込める。もちろんそこにも、ネットのコミュニティ機能などが活用されることになるだろうが、さらに信頼を深めたリアルな人間関係は、今後どのように形成されていくのかを考えることで、新ビジネスのテーマを見つけてみよう。

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この記事の核となる項目
 ●母校の繋がりと実名で広げるネット人脈
 ●フェイスブックによる同窓生の繋がり方
 ●リユニオンから人物検索サービスへの変化
 ●7億人を網羅した人物検索サービスの仕組み
 ●大学と卒業生との新たな関わり方
 ●寄付ネットワークとしての大学同窓会の運営モデル
 ●エール大学同窓メンバー専用の紳士クラブ
 ●多様化する欧米の家族関係と付き合い方
 ●人口が減少する日本と、4億人に増える米国家族の違い
 ●血縁家族との再会支援と「家族会」の新市場
 ●結婚市場の穴を埋める新たな宴会需要の開拓と幹事代行事業
 ●オープンにされない紳士クラブの存在とインナーサークル
 ●多様化するライフスタイルで変化する遺産相続の損得勘定


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JNEWS LETTER 2011.1.17
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