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レストラン業界にまで広がる
オープンソースビジネスの作り方
written in 2010/12/9

 携帯電話と情報端末を融合させたスマートフォン市場を世界的に広げたのは「iPhone」の貢献度が高いが、ここへきてグーグルが主導する「Android(アンドロイド)」が急速にシェアを伸ばしてきている。

米調査会社ガートナーの報告によると、2010年のスマートフォン市場は前年よりも96%の成長で、携帯電話の市場全体で2割のシェアを取るほどに拡大している。OS別のシェアをみると、1位は世界最大の携帯メーカーであるノキア社のスマートフォンに搭載されている「Symbian(シンビアン)」、2位がグーグルの「Android(アンドロイド)」、3位が「iPhone(iOS)」という順位で、既にアンドロイドがiPhoneを上回っている。

《スマートフォン市場のOS別シェア動向(上位5位まで)》

  

アンドロイドの実質的なリリースが2009年からであることからすると、シェアの奪取がハイスピードであることがわかるが、これはオープンソースのOSであることが関係している。アンドロイドのソースコードは無償で公開されているため各携帯メーカーが、複雑なライセンス交渉をする必要なく、開発を手掛けやすくて、そこに独自の機能を加えることも可能である。そのため、各メーカーから多様なアンドロイド端末が登場して、ユーザーは自分の気に入ったデザインや用途に合う機種を選択することができる。

アンドロイドの開発元であるグーグルにとっては、自身が携帯メーカーとならなくても、スマートフォンユーザーを取り込むことができて、彼らを本業のサービスへ誘導して新たな収益源に結びつけることが狙いだろう。

こうしたオープンソース型の事業モデルは、ビジネスの成長スピードを高めることや、提携企業を増やすこと、集客面での好影響が期待できるため、他の業界でも新たなビジネスモデルとして採用する動きが出始めている。

インターネットで広く活用されている、Webサーバー、電子メール、データベースなどの基幹技術においても、オープンソースのソフトウェアが、商用ソフトよりも高いシェアを取っているが、これにはソフトが無償で利用できることに加えて、技術の更新やサポートが特定企業の経営状況によって左右されないという安全対策上の理由もある。

どんなに高性能な商用ソフトでも、開発元のメーカーが倒産したり、経営上の理由でサポートを打ち切ってしまえば、その後の改良やセキュリティ上の補強を続けていくことができないリスクがある。対して、ソースコードが公開されているソフトウェアは、開発者に万が一のことがあっても、有志達のコミュニティなどでサポートを継続することができるため、現役のまま生き続けることができる。そのため、長期にわたり使い続けることが前提の技術や製品については、オープンソース化していくべきという風潮も高まっている。

こうした考え方はIT分野に限らず、様々な業界へ及んでいくことが予測されるが、古い体質の企業にとって、これまで“秘伝”としてきたノウハウや技術を無償で公開することには抵抗があるし、そこからどんな収益の道を築いていけば良いのかもわかりにくい。そこで今回は、オープンソースビジネスの仕組みや収益構造を紐解きながら、広い業界に応用していくことを考えてみたい。

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この記事の核となる項目
●オープンソースがなぜ求められるのか?
●オープンソースとヴィンテージ人気の接点
●オープンソースで開発される電気自動車
●オープンソースによるEV開発の進め方
●設計図を開示した商用オープンソースのビジネスモデル
●フリーソフトからオープンソースへ
●オープンソース型画像ソフトのビジネスモデル
●オープンソース・レストランの発想
●オープンソース型レストランのレシピ開発モデル
●消費者のDIY生活を支援する新たなエキスパート職の台頭
●韓国ゲームの日本語化ビジネスにみるライセンス権の価値
●ライセンス管理で何倍にも伸びるクリエイター作品の価値
●著作権料で稼ぐカメラマンと肖像権を売るモデルビジネス
●頭で稼ぐ職業に存在する「収入と時間の壁」の乗り越え方


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