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  社員旅行など団体旅行の減少に伴って、旅行業界では「一人旅(ソロトラベル)」をする女性や高齢者を新たな有望顧客として獲得したい考え。日本に限らず、世界でもソロトラベル市場は成長して、関連の新サービスが登場してきている。
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エコ旅行を支援するソーシャルサービスと
ソロ・トラベル市場
written in 2010/8/17

 夏のレジャーとして人気が高まっているものに「登山」がある。近頃では中高年者を中心として愛好者が増えており、富士山の登山者数(7〜8月)をみても、2005年には20万人だったのが、2009年には29万人にまで増加して、全国の登山人口は1千万人前後と言われている。

《富士山登山者数の推移(7月〜8月)》

  

従来の登山愛好者といえば、山岳会などに所属する“山男”が主体だったが、近頃では登山道が整備されてきたことに加えて、ネットでの情報収集がしやすくなったことで、ファミリーや若者グループの登山者も増えてきた。その中でも20〜30代の女性達は“山ガール”と呼ばれて、新たな登山ファッションの市場も生まれている。

しかし、登山が危険と背中合わせであることは昔と変わっておらず、山岳遭難者の数は20年前よりも 2.5倍に増加した。携帯電話の普及により、緊急時の救助要請はしやすくなっているものの、団体から個人へと、登山客の形態が変化してきたことから、彼らを受け入れる業界側でも、新たな安全対策やサポートの方法を検討していく必要がある。

登山に限らず、旅行やレジャーの形態は、ライフタイルの変化により、様変わりをしている。昔の海外旅行といえば、団体ツアーに申し込んで、決められた観光コースを回るのが主流だったが、いまでは航空チケットやホテルの手配だけを旅行会社に任せて、現地では自由に行動するフリープランが一般的だ。国内旅行にしても、以前は“ドル箱”と呼ばれた、企業の社員旅行や、取引先との親睦旅行などの団体客が激減した。

それに伴い、旅行業者はどこも売上の停滞や経営不振に悩んでいるが、国土交通省では、日本を“観光立国”として推進する方針を掲げており、具体的には「日本人の海外旅行者数を増やすこと」や「国内旅行の平均宿泊数を伸ばすこと」が課題になっている。世界と比較しても、日本人の旅行はスケールが小さい。

《世界主要国におる観光の状況》

  

国内で本格的な旅行市場が形成されたのは、1960年代からのことで、新幹線の開通や、自動車の普及によるモータリゼーション、それに高度経済成長期が重なり、団体旅行客を中心に全国の温泉や観光地が活気付いていった。1970年代には、外国為替が「1ドル=360円」の固定相場から変動相場制へと移行してドルが安くなり、海外旅行が身近なものになった。

そしていま、旅行業界に起こっているのは「情報」による変化の波で、旅行者は様々な情報をネットで入手することで、従来の常識や方法にはとらわれない、新たな旅行スタイルを築きはじめている。海外旅行にかける平均費用でみても、2000年には約30万円だったのが、現在では約20万円と、10万円近くも下がっている。旅行者は有意義な情報を活用して、新しい旅のスタイルにチャレンジしようとする中、今後の旅行業界はどんな新サービスを生み出していくべきなのかを考えてみたい。

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この記事の核となる項目
 ●第三次登山ブームを形成する未組織登山者の実態
 ●組織に属さない登山者を先導するガイド職の役割
 ●登山者向けガイド認定資格の種類
 ●副業としても可能な観光ガイドとしての起業
 ●中国人観光ガイドの育成と日本式接客教育の商機
 ●新たな観光ガイドコンテンツとGPSツアー
 ●ホテル・旅館に囚われない新たな宿泊形態
 ●相乗りで交通費を節約するオンライン・ヒッチハイク
 ●増える一人旅に向けたソロ・トラベルサービス
 ●子どもの才能を発掘して育てるサマーキャンプの事業モデル
 ●マイホームを交換することで生まれる新たなライフスタイル
 ●世界の富豪に仲間入りする中国人消費者に広がるカード社会
 ●安い家賃で優雅に暮らすルームシェア・ゲストハウスの台頭
 ●環境問題が後押しする「あいのり」通勤ビジネスへの商機
 ●出張族をターゲットとした旅行ビジネスの潜在市場と商機


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JNEWS LETTER 2010.8.17
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