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  ペイパルのように、資金の支払いと受け取りの両方ができる電子マネーが普及すれば、会社が給料を電子マネーで払うことも現実になる。その利点は色々と考えられるが、一つは、国境を越えて多国籍の人材を雇いたいような場合、もう一つは少額の給料(報酬)を大量の人材に対して払うような場合である。
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クラウドワークとネット副業を普及させる
電子マネー給与
written in 2010/8/1

 いまではインターネットで買い物をすることに抵抗感も無くなり、国内のeコマース市場は年間で6兆円を超える規模になっている。その成長に貢献した機能やツールはたくさんあるが、その中でも大きいのが、電子決済機能であることは、誰もが認めるところだろう。

クレジットカードによる電子決済は、セキュリティ面で問題視されることもあるが、カード会社やサイト側の安全対策が充実したことにより、消費者が選択する決済方法では、利用率が全国の平均で45%、ショップによっては80%に超えるところまで普及している。決済の方法が簡単で便利になるほど、ショップの売上が伸びることも実証されている。

ところが、現在のカード決済は、我々のニーズを半分しか満たしていない。それは、消費者として“お金を支払うこと”に限定された機能であり、逆に、自分が“お金を受け取ること”には対応していないことだ。そのため、オンラインで何かの仕事をして、収入や報酬を得たとしても、その資金を受け取るには、相手に銀行口座を通知するなど、ローテクな方法に限られてしまうし、資金の授受にかかる手数料も高い。

《現在の電子決済システム》

  

裏を返すと、電子的な資金の授受がしやすい環境が普及すれば、オンラインでの就労や副業の機会はもっと増えるはずである。そうした個人向けの電子送金サービスが日本に存在しなかったのは、銀行以外の業者が、為替取引(資金移動)を手掛けることが法律で禁止されていたことが起因している。

しかし実際には、多様なポイントや電子マネーが発行されるようになり、その交換取引が行われているようになっていることから、2010年4月に「資金決済法」が施行されて、銀行以外の民間業者にも少額(1件につき100万円以内)の送金サービスを認めることの代わりに、利用者の保護対策が義務付けられるようになった。

他方、海外ではペイパル(Paypal)のような電子送金システムが既に普及しており、ネットショッピングやオークション以外でも、様々な電子取引に使われている。その中でも特筆すべきは、電子マネーが仕事の報酬として支払われるようになり、これまでには無かった就労の形が広がっていることである。

ネットで収入を得るための方法(マネタイズ)はたくさん登場しており、ネット副業を手掛ける人達も多い。ネットから得た給与や報酬を、自分のオンライン口座にプールして、電子マネーだけで生活をすることも夢ではなくなっている。それに伴い、世界の労働市場にも異変が生じている。
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この記事の核となる項目
 ●電子マネーの資金移動ができるペイパルの仕組み
 ●少額報酬を積み重ねるオンライン副業
 ●本職から副業へシフトするコンテンツ制作の舞台裏
 ●副業ライターを活用した原稿制作の流れと報酬制度
 ●副業ネットワークを築くコンテンツ卸売会社
 ●広告収入を分配するビデオコミュニティ・モデル
 ●世界を一つにするクラウドワークと電子マネー経済
 ●クラウドビジネスが変えるネット副業への関わり方と成功法則
 ●消費者のDIY生活を支援する新たなエキスパート職の台頭
 ●趣味と実益を兼ねた「本業+副業」のマルチワークスタイル
 ●消費者が求めるサービスのマネタイズ化と電子マネー社会
 ●裏マネーとしてのポイント資産と電子マネーロンダリング
 ●エコポイントの仕組みから学ぶ環境貢献型商品の作り方


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