注目の新規事業テーマ
  
Top > 注目の新規事業テーマ
   
JNEWS LETTER
2週間無料体験購読
配信先メールアドレス

Counter
ソーシャルブックマーク
JNEWS.com を Yahoo!ブックマークに追加 Yahoo!ブックマーク
JNEWS.com を はてなブックマークに追加 はてなブックマーク
JNEWS.com を livedoorクリップに追加 livedoorクリップ

RDF

twitter

Google

WWW を検索
JNEWS.com を検索
スマートフォンを起点にした
ネットビジネスの集客ルート
written in 2010/5/12

 米国では新しいタブレット端末「iPad」の販売数が1ヶ月で100万台を超えて経済全体への好効果も期待されているほど。それまでの「iPhone」に加えて、他のメーカーでも新コンセプトの情報端末を次々と発売しており、2009年の多機能型携帯電話(スマートフォン)出荷数は世界で1億7千万台を超えている。

これらの動向から察知できるのは、ネットのコンテンツやサービスを利用するためのツールが、従来のパソコンから、もっと手軽に操作や持ち運びができる情報端末へと急速にシフトしていることで、それが消費者の生活スタイルを変えることにもなりそうだ。新聞を読むことにしても、紙から電子版へと移行することで、忙しい朝時間の使い方が変わってくる。

いま国内の新聞発行部数は約5千万部だが、これは全世帯数の95%が新聞を購読していることを指しており、朝日新聞の調査によると、平均の購読時間は一日あたり28分とのこと。しかし電子版の新聞ならば、バックナンバーを何ヶ月分もストックしておくことができるし、必要な記事をいつでも検索することができるため、読者は便利になる反面、新聞をじっくりと読む習慣が無くなることも懸念されている。

一方、新聞社以外でも、iPhoneやiPad向けに情報を配信することで有料読者を獲得する道を広げられる。いま一般の世帯が一ヶ月に費やしている図書費は約4500円だが、その中の7割は新聞代が占めている。しかし新聞が電子化されると、他のコンテンツとの垣根が低くなるため、これまでの新聞予算を奪取することも可能になるわけだ。さらに、携帯料金(平均7000円/月)が値下がりすれば、その分がコンテンツの購入予算へ回ることも考えられる。

いま iPhone/iPad関連の市場は加速度的に成長しているため、そこに向けたコンテンツビジネスの仕組みを理解していくことは、新聞社や情報会社に限らず重要になる。

《iPhone関連市場の成長推移》
2007年 1月初代iPhoneの発売
2008年 7月iPhone 3G の発売
2008年 7月App Storeのサービス開始
2008年 9月App Storeのアプリダウンロード数が1億件を超える
(登録アプリの総数は約3000本)
2009年 1月App Storeのアプリダウンロード数が5億件を超える
(登録アプリの総数は1万5000本)
2009年 6月iPhone 3GSの発売開始
2009年 7月App Storeのアプリダウンロード数が15億件を超える
(登録アプリの総数は約6万5000本)
2009年11月App Storeのアプリダウンロード数が20億件を超える
(登録アプリの総数は約10万本)
2010年 1月App Storeのアプリダウンロード数が30億件を超える
2010年 4月iTunes Store の楽曲販売数が100億件を超える
(登録楽曲数は約1200万曲)
2010年 4月iPadの発売開始、初日で30万台の販売
2010年 5月iPadの販売台数が100万台を超える
発売開始から1ヶ月でiPadユーザーは1200万件のアプリと150万冊の電子ブックをダウンロード

これらアップルの情報端末向けコンテンツは、すべて「iTunes」の中で管理するように設計されており、コンテンツ作者はすべて「iTunes Store」へ出品しなくては自分の作品を配布することができない。その代わりに、世界で5千万人以上いる iPhoneとiPod touch それに iPadユーザーに対して、1クリックでコンテンツを提供することができて、料金の決済までをアップルに代行してもらえる。

グーグルのアンドロイドにしても同様で、決められている規格の中でコンテンツを制作〜配信していく流れになる。そこがパソコン向けのネットビジネスと大きく異なる点であり、完全にオープンな市場ではないものの、そのプラットフォームに上手に乗っていくことは、システム開発者やコンテンツ作者、さらにWebサイト運営者などが、新たに取り組むべき課題となりそうだ。こうした新端末からの集客には、従来のネットマーケティングやサーチエンジン対策などの手法が当てはまらず、新たなノウハウを開拓していかなくてはならない。
注目の新規事業一覧へ

この記事の核となる項目
 ●スマートフォン・アプリが変えるネット集客の動線
 ●リアルに割り込むアマゾン・アプリのスマートショッピング
 ●iPhoneアプリ市場の業界動向と収益化するビジネスモデル
 ●個人プログラマーが先導するiPhoneアプリ市場
 ●1万本以上で利益が生じる有料アプリの損益計算
 ●レベニューシェア方式によるアプリ開発ビジネス
 ●アプリ内課金によるコンテンツ販売のビジネスモデル
 ●iPadユーザーに向けた電子書籍の出版方法と取次ビジネス
 ●書籍のイメージを覆す“未来の本”としての売り方と収益構造
 ●アマゾンから電子新聞が届いてリアル書店が消滅する日の到来
 ●ノーリスクで副収入を得るための着眼と長続きする副業の条件
 ●eコマース事業の薄利体質を改善する電子商材の開拓商機
 ●デジタル時代の置き薬商法、超流通ビジネスの仕組みと収益構造
 ●アグリゲーターが変えるコンテンツ業界と知的権利の流通機能


この記事の完全情報はこちらへ
JNEWS LETTER 2010.5.12
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。