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ネットビジネスをリセール売買する市場と
優良物件の特徴
written in 2009/10/1

 街を歩けば数百メートルの間隔で見かけるコンビニ店舗は、我々の生活にとって欠かせないインフラとなったが、その平均営業年数はおよそ10年である。つまり、新規開店してから10年以上にわたり営業を続けることが、コンビニ店のオーナーにとって高い壁になっている。その理由としては、毎日の売上が増えるほど累進制で高くなる本部へのロイヤリティと、店舗の家賃、24時間営業による人件費の負担によって薄利のビジネスを強いられているためだ。

コンビニに限らず、現代では中小の事業者が生き延びていくことは厳しくて、開業してから10年後も存続しているのは1割程度しかない。ただし9割の事業者がすべて倒産や破産をするというわけではなく、多額の借金を抱えないうちに自主的な廃業をしたり、他の分野へ商売替えをするなど様々だ。「十年ひと昔」という言葉があるように、時間が経てば社会の状況や自分の環境にも変化が訪れるため、ビジネスのサイクルとして“10年”というのは節目であり、ターニングポイントと言えるだろう。

そうしてみると、インターネット業界も生まれてから10年以上が経過して世代交代が起こっている。草創期の1995年頃と現在を比べれば、当時からは想像できないほどネット環境は便利になったが、その裏では数え切れないほどのサイトが生まれては消滅している。中にはヤフーやグーグルにサイトを売却して億万長者になった起業家もいるが、彼らは宝くじ当選者のような確率でしかいない。世界では独自ドメインだけで1億8千万以上があり、さらにその軒下にあるブログやショッピングサイトも含めると2億以上のサイトが存在している。

その中の2〜3割は1年以内に消滅して、5年以上続くサイトというのは、ほんの一握りしかない。さらに商用サイトとして売上のあるサイトとなれば大したものである。しかし、実際のサイト運営は人手や資金のかかる仕事であり、どこまで人員を拡充したり、設備を増強していくべきなのかは悩みどころである。やり方次第では、まだ伸びていく余地はありそうでも、黒字が出ている間にサイト運営から手を引こうとする人も少なくない。40代後半でネットビジネスを始めた人なら、そろそろ60代に差し掛かる頃だ。

しかし、時間をかけて積み重ねたサイトのアクセス数やユーザー組織を、そのまま無にしてはもったいないことから、欧米ではネットビジネスの二次的な売買市場が形成されるようになってきた。大手企業とのM&Aと呼べるほどの規模ではなくても、個人や中小企業が運営しているショッピングサイトの営業権、在庫や預金通帳などのすべてを数万ドルから数十万ドルで売買する取引である。

もともと米国では、営業中の小売店や工場などをそのまま売買仲介する市場が存在しているが、近頃では新たな取扱い分野として、中小のネットビジネスも加えられているのだ。ネットは立地条件に依存しないため、シアトルで売り案件として出されているeコマースサイトを、2000km以上も距離が離れたシカゴの新規独立者が購入して、ビジネスを継承することも十分に可能だ。

その点では店舗付きのリアルビジネスよりも売買に適していると言えるが、もちろんすべてのサイトが売れるというわけではない。では、どんな商用サイトの価値が高く評価されているのか?そこを解明していくことで、ネットビジネスのリセールバリュー(再販価値)を考えていくことにしよう。
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この記事の核となる項目
 ●ビジネスブローカーから評価される中小のネットビジネス
 ●オーナー所得と商品在庫でみるスモール事業の売買価値
 ●リアルよりもネットビジネスが優良案件と評価される理由
 ●ドメイン売買市場のその後とサイト売買相場
 ●米国における中小ビジネスの売り方
 ●ビジネスブローカーによる取引仲介例
 ●ビジネス売買サイトによる直接取引例
 ●分割払いによるビジネス売買と事業継承の方法
 ●ホームオフィス型スモールビジネスの価値と副業の新発想
 ●買い手が付きやすいネットビジネスの傾向と特徴
 ●副業でコミュニティを育てて売却するという発想
 ●コミュニティサイトを制作〜売却する副業モデル
 ●スモールビジネスが評価される時代への回帰
 ●苦しくても廃業できない経営者の事情と会社の資産価値



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