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交換することで目減りする「お金」の価値と
両替ビジネス
written in 2008/10/18

 世界同時株安の影響を受けて、日本の株価は2ヶ月間で40%も暴落した。米国のサブプライムローン問題が浮上した2007年7月頃の株価と比較すれば日経平均は1万円以上の下落だ。2000万円を株式で運用をしている人なら、わずか1年で1000万円以上が吹き飛んだことになる。ニュース報道でも株価暴落を煽ったことから、パニックに陥った個人投資家も多いのではないだろうか。自分の大切な資産が暴落している光景をみれば、顔面蒼白で冷静な判断ができなくなってしまうのが人間の心理というもの。

しかし世界金融の混乱も、考え方によっては静観することができる。倍率が高い信用取引で、本来の貯蓄額よりも大きな株式投資をしている人は別として、余裕資金の範囲で行っている、普通の個人投資家なら、株価が暴落したからといって持ち株を焦って売却するのが正しい選択とはいえない。というのも「株は売らなければ損が確定しない」ためである。株の買値と現在値を比較した時に表示される“評価損”はあくまで机上の計算であり、そのまま保有し続けている間は“実損”は発生していない。倒産リスクが少ない優良株であれば、長期保有のスタンスでやがて株価は回復するだろう。

相場の変動で“儲けた”とか“損をした”という話題では、株式市場を中心に取り上げられることが多いが、実際には株価よりも、全体の「お金の価値」に気を配ったほうがよい。日本の平均家庭が保有している金融資産の内訳では、預貯金が6割以上を占めているし、その他の株式や生命保険にしても、すべて“円建て”によって管理されている。今回の金融パニックでは為替相場も大きく変動したが、ドル・ユーロ・豪ドルなど他国の通貨に対して、円は1割〜3割も上昇するという状況になった。つまりこれは、世界各国との比較で、円(日本)の資産価値がそれだけ高くなったことを意味していている。

国内で生活していると「1万円」の価値はいつでも同じような感覚でいるものだが、海外旅行に出かけると為替相場の変動によって買い物ができる品数に違いが生じて、円の価値は一定ではないことに気付く。今は一時的な円高にしても、長い目でみれば人口の減少で国力が劣っていくことが避けられない日本円の価値は、ジリジリと低下していくことが予測されるため、資産運用を考える人であれば、日本円以外の資産へと少しずつ乗り換えていくことも大切だ。

そこで「外貨預金」が新たな資産運用として人気だ。近頃では簡単に外貨預金の取引ができるため、円高が進んでいる時期には、ユーロや豪ドル建ての預金にシフトする人が増えている。豪ドルなら5%以上の利息が付くため、円高から円安へ戻るタイミングで預金をすれば、為替差益と金利収入をダブルで得ることができ、資産運用術としてはかなり賢いはずである。

ところが、外貨預金の魅力に取り憑かれ、あまり頻繁に取引をしすぎると、思ったよりも資産が増えていないことがある。それどころか為替差損はなく、預金金利も高いはずなのに、資産が目減りしていることさえあるが、これは銀行の両替ビジネスに上手く乗せられてしまっているためだ。近頃では、先進国への預金ばかりでなく、南アフリカやトルコなど年率10%以上の高金利国が発行する債券も販売されているが、これを実際に購入しても額面通りのリターンを得ることはできないカラクリになっている。それがどういうことなのかを探り、これからの“お金と資産運用”に関わるビジネスの方向性を考えてみよう。
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この記事の核となる項目
 ●多種類のお金を仲介する外貨両替店の業界構造
 ●両替によって目減りするお金の価値
 ●誰でも開業できる外貨両替店の収益構造
 ●銀行が手掛ける電子両替商のビジネスモデル
 ●新興国高利回り債で儲けているのは誰か?
 ●偽物により急落するモノ資産から新たな電子資産への変化
 ●モノ資産の偽物被害による価値の消失
 ●電子マネー化する資産の形と運用術
 ●電子マネー社会に求められる「お金」の発想転換と新商売
 ●1千兆円の遺産マネーを争奪する相続対策ビジネスの行方
 ●新種の億万長者を生み出す純金電子マネーによる資産形成
 ●資産運用の指南で年収2千万円の花形職業が生まれる背景
 ●趣味と実益を兼ねたコレクションへの投資による資産の築き方


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JNEWS LETTER 2008.10.18
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