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  店舗を借りずに路上で商売をするストリートビジネスが日本でも若者を中心に普及しはじめている。路上ビジネスの種類は多様だが、正式な道路使用の許可さえ受ければ、人通りの多い好立地のスペースを家賃なしで利用できる。
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路上を商いの場とする
ストリートショップの実態と可能性
written in 2006/8/17

 週末の夜になると路上で演奏活動に打ち込むストリートミュージシャン達。その中にはアマチュアの若者に混じってプロのアーティストも活躍している。彼らの収入源は、観客からの投げ銭と自作のCDを販売することだ。路上といえども、人気のアーティストになれば数百人の観客が集まることもあり、演奏後の売上金は馬鹿にならない。

歴史を紐解くと、洋の東西を問わず商いの原点は路上の門前市場からスタートしている。人が集まる路上では、商売人から芸人まで様々な人々が店を広げて日銭を稼いでいた。その様子は現在の露店や移動式屋台、オープンカフェなど、路上を巧みに活用した商売へと引き継がれている。もともと大勢の人が行き交う路上をビジネスの場とすることには無限の可能性が詰まっている。

いつの時代でも若者達はストリートをプレイグラウンド(遊び場)とすることが得意だ。ストリートから生まれたファッションや音楽は数多く、ストリートこそが情報の発信源ともいえる。そこに着目すると路上を活用した商売(ストリートビジネス)を改めて見直してみることは有意義だ。露天商や大道芸人が路上で商売をする上では、決められたルールというものが存在していて、それを守りさえすれば合法的に行えるものがたくさん存在している。

祭りの縁日などでよく見かける露天商たちはもちろん合法で、多くはその世界独自の組合組織に入っている。店を出すには公的な許可だけでなく、場所を取り仕切る“世話役”から許可と場所の割り当てを受けるのが慣習。それは申請書を出せば済むというものではなく、新規参入の敷居は高い世界ではあるが、その道での経験を積めば、一日に十万円ほどの収入を稼ぐこともできるという。

大道芸の世界でも、路上ならどこでも商売ができるというわけではなく、所轄の警察や役所からの道路使用許可を取得しておかなくてはならない。さらに地域によっては“プロの大道芸人”としてのライセンスを必要とすることもあり、ストリートビジネスのハードルは高い水準で設定されている。公然の場所である路上での活動は注目度や集客の面で非常に魅力的であるが、具体的にどんな仕組みで商売が成り立っているのかを掘り下げてみたい。
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この記事の核となる項目
 ●ライセンスが要となるストリートショップの営業実態
 ●海外におけるストリートマーケットの動向
 ●米国におけるフリーマーケット出店の流れ
 ●ストリートパフォーマンスを生業とする大道芸人の舞台裏
 ●企業が着目しはじめるストリートスポーツの世界
 ●日本初のストリートボールリーグに挑戦する起業家の視点
 ●バスケットボール市場におけるストリートビジネスの構造
 ●ストリートボールリーグの事業モデル
 ●ストリートボールリーグ運営の収益構造
 ●新たな遊休地活用策として加熱しはじめるフットサルコートの経営
 ●プロスポーツチームの台所事情と新メディアに向けた収益源


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