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ホームショアリングによる在宅人材の活用と
第三番目の店舗
written in 2005/11/5

 人件費の安い海外へ仕事を発注してコストダウンを図ることを「オフショアリング」と呼んで、米国では同じ英語圏であるインドなどに仕事をアウトソーシングすることが数年前から流行っている。それに習い、日本の企業もアジア諸国の安価な人材を活用しようとする動きは盛んだ。ソフトウエア開発のように、仕事内容によっては、ネットを介して遠く離れた国の人材を雇うことは技術的には難しくない。

しかし実際に海外の人材を使ってみると、予想以上にコストや手間がかかることがわかってきた。同じ英語圏ならば言葉の壁はないとしても、文化習慣の違いが仕事の取り組み方にも表われてくるし、コミュニケーションも取りにくいことから、人材教育や仕事の品質を保つための費用がかなり割高になってしまうことが欠点として浮上している。

そこで優秀な人材を発掘する新たな場として注目されているのが“家庭”である。「毎日の出勤はできないが、自宅でなら仕事ができる」という人材は主婦層を中心に数多く眠っている。数年前までは「在宅ワーク、テレワーク」と言われていた一連の動きが、最近では「ホームショアリング(Home-Shoring)」または「ホームソーシング(home-sourcing)」と呼ばれて、このところ米国内で注目されている。この背景には、多くの企業が顧客サービスの充実を目的とした「コールセンター(電話応対センター)」を立ち上げている状況がある。

大手の企業では、店舗、Webに次ぐ第三番目の顧客窓口としてコールセンターを持つことが重要戦略となっているが、電話対応する人材は必ずしも物理的に一ヶ所のセンター内に勤務しなくてもよい。そこでホームショアリングによって、在宅の人材を上手に活用しようとする動きが加速している。
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この記事の核となる項目
 ●第三番目の顧客窓口となるコールセンターへの商機
 ●企業が顧客対応するための拠点となる三本柱
 ●メディカル分野にみる電話オペレーターの専門人材
 ●医療の専門スタッフによるメディカル・アンサリングサービスの仕組み
 ●マッサージ予約を専門に代行するコールセンター会社
 ●電話対応のスペシャリスト育成市場に向けた商機
 ●ホームエージェント育成ビジネスの仕組みと流れ
 ●電話応答と電話セールスを代行するコールセンター事業の採算性
 ●在宅勤務者の増加で成長する米国のモバイルワーキング市場
 ●在宅ワークとして開業できる「テープ起こし業」の成功法則
 ●自由を望むスペシャリスト達の就労形態と労働環境の地殻変動


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