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来店客の位置情報を追尾することで進化する 客動線の分析手法 |
written in 2005/7/28
コンビニや量販店では、店頭での商品の販売情報を記録、集計して在庫管理や仕入れ、マーケティングへと活用するPOSシステム(Point Of Sales system)が広く普及している。大手小売チェーンではPOSから様々な情報を読み取っている。各商品の売れ行き動向から、わずか数日で将来のヒット商品を予測したり、天候や気温の条件によって、どんな商品をどれだけ仕入れると売上が伸びるのか等、店頭から収集する情報の中には“宝の山”がたくさん隠れているのだ。
しかし現状のPOSシステムでは分析できない情報の一つに「客動線」というものがある。客動線とは、顧客が店内に入ってどんな動きをしてしているか(行動線)を示したもので、その動線距離が長いほど客単価は高くなると言われている。そこで各店舗では、定期的な商品レイアウトの変更をして、できるだけ長い客動線を作る努力をしているが、実際の客動線を正確に計測するための方法はまだ存在していなかった。
ところがRFIDタグの活用によって、来店客の行動(動線)をほぼ正確に追尾することが可能になりつつある。顧客が手に持つ買い物カゴに埋め込まれたRFIDタグが発する微弱な電波を、店の天井に設置した受信ターミナルがキャッチして顧客の位置情報を追尾する技術である。これによって、来店客の動線と売上との関係を科学的に分析して高度な販促戦略が組めるようになりそうだ。次世代の店舗ソリューションでは、顧客の動き方さえも“情報”として価値を生むようになる。
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JNEWS LETTER 2005.7.28
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