JNEWS LETTER
2週間無料体験

 配信先メールアドレス



INDEX

マンガコンテンツ市場の現状と新しい客層・市場開拓の動向

 日本が世界に誇れる秀逸なコンテンツの一つに「漫画(マンガ)」がある。自由奔放かつ繊細な筆致で書かれるマンガの愛好者は多い。日本国内におけるマンガビジネスの凄まじさは、出版業界全体におけるシェア率を見ることで理解できる。雑誌・書籍の年間総売上高は2兆5000億円だが、そのうちマンガが占める売上高は約6000億円とされている。つまり、出版物総売上げの4分の1をマンガが占めているわけだ。

 また、出版物の発行部数においてもその差は歴然として、少年向けマンガ雑誌として双璧をなす少年ジャンプとマガジンの発行部数は他分野の雑誌に比して圧倒的でさえある。




陰りはじめたマンガ市場



 しかし、愛読者から絶大な支持を受けるマンガ市場でさえも最近では陰りが見え始めている。少年ジャンプの発行部数は 1995年には650万部を超えて最盛期を向かえるが、その後はジリジリと部数を減らして現在の水準(405万部)にまで落ち着いている。

 この「停滞」にはいくつかの理由が考えられる。一つ目の理由として、プレステやゲームボーイといった家庭用テレビゲーム、携帯用ゲーム機の台頭により、紙媒体のマンガが子ども達の興味の中心からそれてきた。そのためマンガ雑誌の最近の核となる読者層は、「子ども」から「成人層」へと変化している。雑誌に掲載される新作マンガのテーマを見ても、その傾向がうかがえるはずだ。主な客層として成人を抱えることは客単価上昇には貢献するが、新規顧客獲得〜育成の面ではやはり新しい時代の子ども達を獲得しなければ市場拡大にはつながらない。

 二つ目の理由は「マンガ流通の変化」である。これまでマンガ雑誌や単行本の流通は“新書”として書店を経由して販売されてきた。しかし最近ではリサイクルショップ等において中古本や新古本が広く低価格で販売されるようになったが、この二次的な流通経路からマンガ出版業界には利益が還流してこない。

 さらに新しい業態として「マンガ喫茶」も出版業界に打撃を与えている。マンガ喫茶は「いつでも膨大な数のマンガをじっくり読める場所の提供」をコンセプトに1990年代後半に入ってから急成長を遂げている。現在ではゲームやインターネットコーナーの他リラックスルームも設けるほどになり、従来型喫茶店からの転換や異業種からの参入も多い。

●マンガ喫茶ビジネスの仕組み
 ・マンガ喫茶の収益モデル解説

●マンガビジネスにおける世界市場について
●深い層を囲い込むマンガのオンライン販売
●オンラインコミックによるネット戦略
●マンガ家の収入構造に学ぶSOHOの成功法則





これは正式会員向けJNEWS LETTER 2000年11月5日号に掲載された記事のサンプルです。JNEWS LETTER記事を電子メールにて継続受信したい場合には正式購読(有料)手続きをおこなってください。その後、発行されるID、PASSWORDを利用することで過去のバックナンバー1400タイトル以上もすべてWeb上より閲覧可能となります。

<この記事の完全情報 URL>
https://www.jnews.com/mem/back/detail/2000/200011/20001105_1.html
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。


Copyright(c) Japan Business News
info@jnews.com