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中古車のネット通販を成立させた“Price-down.com”の戦略

　インターネットの普及により商品の流通経路や販売手法が革命的に変化しつつあるが、その最もわかりやすい事例が「オークション販売」である。個人売買を発展させた個人間オークションは ebayやYahoo!Auctionによって完全に新しい流通スタイルとして市民権を得ている。そして、売り手主導の販売スタイルから、買い手（消費者）側主導へと商品流通の傾向が移行する中で、商品の需給バランスによって「価格を消費者側が決められる」販売手法が注目を浴びている。

　Ｅコマース業界の中でも世界的に注目されているのが“priceline.com”が発案したとされる「Buyer-driven commerce」と言われる手法。顧客側が自分の購入希望価格を指値し、その価格に対して複数の業者が入札をおこなう形で商品を販売する、いわゆるリバース・オークションとなる仕組みだ。他のネット企業に先駆けてビジネスモデル特許を取得したことでも話題を集めた。

　そのため、最近ではリバース・オークションをテーマにしたビジネスモデルが国内でも多数登場している。しかし「コンセプトの後追い」的な発想で仕掛けるモデルが多く、華々しい成果を上げているサイトは意外と少ない。その中では異色を放ち、着実に売上を伸ばしているのが、自動車販売を手掛けてきた国内ベンチャー企業、（株）ジャック（ＪＡＣ）が展開する“Price-down.com”というサイトだ。

　同サイトの目指すべき方向性もリバース・オークション型の「Buyer-driven commerce」だが、具体的な仕組みは“priceline.com”よりもユーザー側にとってわかりやすいものを持っている。実際に同サイトでは週50台程度の成約を獲得しているが、その具体的な仕組みと戦略について探ってみたい。

■Price-down.com
http://www.price-down.com/

●買手市場が先導する指値型インターネット通販の波
●中古車販売で蓄積した流通ノウハウ
　・革新的な自動車流通経路と既存流通経路との比較
●プライスダウン・オークションの仕組みと流れ
●中古車の入札方法について
●取引成立〜納車までの流れ
●ネットでクルマが売れる理由とは
●プライスダウンオークションが目指す新市場と戦略

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＜これはJNEWS LETTER 2000年3月15日号に掲載された記事です＞