コロナ対策としてフィットネスジムの利用者が減る中、遠隔トレーニングができるフィットネスサービスが海外で会員数を伸ばしている。「Peloton」はエアロバイクの遠隔トレーニングで人気だが、バイクの購入価格が高いことと、設置スペースの問題もある。 (JNEWSについてトップページ
遠隔フィットネスクラブのビジネスモデルと費用対効果

JNEWS
JNEWS会員配信日 2020/3/13

 フィットネスジムは、新型コロナウイルスの感染リスクが高い施設として挙げられたことから、今後の客離れが懸念されている。安全性を維持するために、各施設では、トレーニングマシンの消毒を数時間に一度のペースで行う対策を講じているものの、それは人件費の負担増に繋がるし、利用者の不安を完全に解消できるものではない。

しかし、身体を鍛えて健康を維持したいというニーズは無くならないため、フィットネスジム業界は、サービス形態を進化させながら成長していくことになるだろう。その中でも投資家から注目されているのが、会員ユーザーの自宅とジムのトレーナーをオンラインで繋ぎ、エアロバイクの遠隔トレーニング行っている「Peloton(ペロトン)」である。

従来のフィットネスジムは、リースで調達した各種のトレーニングマシンをジムに設置して複数の会員で共有する形だが、Pelotonでは、各ユーザーがWi-Fi機能とディスプレイ付きの専用エアロバイクを購入して、ジムで待機するトレーナーが定期的に行うオンラインクラスに、自宅から参加する方式になっている。エアロバイクの価格は約2400ドルで、月額39ドルの会費を払うことで1世帯の家族全員が個別のアカウントを持ち、オンラインクラスに参加できるようになる。

Pelotonは2012年にニューヨークで創業、ベンチャーキャピタルから10億ドル以上の出資を受けて、2019年9月に株式公開しているが、先行投資が嵩んで収益自体は赤字のため、公募価格の1株29ドルを初値で上回ることができなかった。しかし、140万件のユーザーアカウントと50万人の有料会員を獲得している。米国内にCOVIT-19の感染が拡大した場合には、フィットネスジムへ通うことを躊躇する消費者が増えるため、Pelotonのユーザー数が伸びると予測されている。

一方、このビジネスに対する懸念材料としては、会員ユーザーが購入しなくてはいけないエアロバイクの価格が約2400ドル(25万円)と高価であることと、自宅ではマシンの置き場所に困ることが指摘されている。もともと、フィットネスクラブ業界の会員継続期間は12~20ヶ月と短く、トレーニングに飽きてしまった場合には、自宅に設置したエアロバイクは無用の長物になってしまう。その点では、自宅用のトレーニングマシンは、スペースを取らずシンプルなほうが良く、他でも在宅フィットネスのサービス形態は開発されている。

この内容はJNEWS会員レポートの一部です。正式会員の登録をすることで詳細レポートにアクセスすることができます記事一覧 / JNEWSについて

この記事の完全レポート
JNEWS LETTER 2020.3.13
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。
※JNEWS会員のPASSWORD確認はこちらへ

この記事に関連したJNEWS会員向けバックナンバー
コロナ失業者を救済する従業員一時雇用仲介ビジネス
不足物資のコロナ特需に活路を開く中小業者の生き残り策
在宅勤務普及で再考されるオフィスの役割と費用対効果
スマートロックによる無人フィットネスクラブの開発
フリーランスとして開業できるリモートコーチングの新職種
自宅からワークアウトするオンラインフィットネス
※バックナンバー用ID、PASSWORDを入力してご覧ください。


(ビジネスモデル事例)/(トップページ)/(JNEWSについて)/(Facebookページ)

これは正式会員向けJNEWS LETTER(2020年3月)に掲載された記事の一部です。 JNEWSでは、電子メールを媒体としたニューズレター(JNEWS LETTER)での有料による情報提供をメインの活動としています。 JNEWSが発信する情報を深く知りたい人のために2週間の無料お試し登録を用意していますので下のフォームからお申し込みください。

JNEWS LETTER 2週間無料体験購読

配信先メールアドレス

※Gmail、Yahooメール、スマホアドレスの登録も可
無料体験の登録でJNEWS LETTER正式版のサンプルが届きます。
 
Page top icon