JNEWSについてトップページ
賃借しながら所有権を得るマイホーム取得モデル

JNEWS
JNEWS会員配信日 2019/9/12

 これからのマイホーム計画として、賃貸と購入どちらが得なのかは、住みたい地域の不動産相場、収入や生活スタイルによっても変わってくるが、その家に長期で住み続けたい場合には、購入したほうが得であるケースが多い。賃貸の欠点は、家賃を何十年払い続けたとしても、その家は自分のものにならないことである。

理想的なのは、賃貸で住み始めた家が気に入れば、そのまま購入できる選択肢があることだが、これを新たな住宅事業として実現させようとするのが、2018年に米シリコンバレーで創業した「ZeroDown」というスタートアップ企業である。

シリコンバレー周辺では、住宅価格が高騰しており、グーグルやマイクロソフトなどの優良企業に勤める若手社員でも、まとまった頭金が貯まるまでは住宅を購入することができない。良い物件を見付けたとしても購入のチャンスを逃してしまうことが多々ある。

ZeroDownのビジネスは、そうした若手のエリート人材を対象に、優良物件を最初は賃貸で利用しながら、その家が気に入れば2~5年以内に「購入」できる権利を与えるものである。

ZeroDownは投資ファンドから調達した資金で、顧客が希望する住宅を購入して、最初の2~5年は賃貸物件として提供する。その間は月額の住宅利用料を請求するが、その一部は購入クレジットとしてプールされ、購入を決断した時に、住宅ローンの頭金として使えるようにしている。購入を検討できるのは、入居してから2~5年間だが、実際に住んでみた後に「購入しない」選択をすることも可能だ。その時には、物件から引っ越し(退去)をすることになるが、プールされた購入クレジット分の資金は返却される。

《賃貸→物件購入の流れ》

ZeroDownによる賃貸→物件購入の具体例として、住宅価格が70万ドルの家に入居する場合、最初に10,000ドルの初期費用を払い、以降は毎月4,623ドル(約50万円)の支払いをする。この中には、家賃・固定資産税・火災保険の他に、購入する際の預託金(購入クレジット)が含まれている。

購入クレジットは、住宅価格に対して毎月0.25%の割合で取得できるように設定されており、賃貸で24ヶ月住むと6%、36ヶ月で9%、60ヶ月で15%の資金がプールされる。入居者が物件を購入する時には、この資金を頭金として、銀行から住宅ローンを借りることができる。

ZeroDown

ちなみに、米国で70万ドルの住宅ローン(30年返済)を組む場合には、10~20%の頭金が必要で、月々のローン返済額は2,800~3,300ドル(約30~36万円)になる。米国の大都市では賃貸住宅の家賃が高騰していることから、資金面の都合が付くのであれば、高い家賃を払い続けるよりも、持ち家を購入したほうが資産形成の面でも賢いという価値観が広がっている。

この内容はJNEWS会員レポートの一部です。正式会員の登録をすることで詳細レポートにアクセスすることができます記事一覧 / JNEWSについて

この記事の完全レポート
JNEWS LETTER 2019.9.12
※アクセスには正式登録後のID、PASSWORDが必要です。
※JNEWS会員のPASSWORD確認はこちらへ

この記事に関連したJNEWS会員向けバックナンバー
住宅ローンの負担を軽減する方法とマイホームの収益化計画
留学生を迎えるホストファミリーが考える自宅の収益プラン
法人をターゲットにしたレンタル家具付き賃貸の投資手法
米国不動産への遠隔投資と訪日外国人向けインバウンド市場
小規模クラウドファンディングによる賃貸物件の開発モデル
短期賃貸を実現させる不動産市場の変革トレンド


(ビジネスモデル事例)/(トップページ)/(JNEWSについて)/(Facebookページ)

これは正式会員向けJNEWS LETTER(2019年9月)に掲載された記事の一部です。 JNEWSでは、電子メールを媒体としたニューズレター(JNEWS LETTER)での有料による情報提供をメインの活動としています。 JNEWSが発信する情報を深く知りたい人のために2週間の無料お試し登録を用意していますので下のフォームからお申し込みください。

JNEWS LETTER 2週間無料体験購読

配信先メールアドレス

※Gmail、Yahooメール、スマホアドレスの登録も可
無料体験の登録でJNEWS LETTER正式版のサンプルが届きます。
 
Page top icon