料理の宅配サービスが盛んな米国では、フードトラックをイベント会場に呼ぶ、出張ケータリングの仲介サービスが流行っている。主な用途は、結婚式や企業が主催するパーティなどで、フードトラック1台あたりの出張料は1日500~1,500ドル。
フードトラック・ケータリングの新業態

JNEWS会員配信日 2017/10/4

 米国で人気が急上昇中の「フードホール」は、起源を辿ると2010年頃からニューヨークやサンフランシスコで流行しはじめた、移動食品販売の「フードトラック」のムーブメントとリンクしている。2015年には、米国内でフードトラックの市場規模は約8億5,000万ドルにまで成長。各業者は、地域で獲れたヘルシーな食材を使ったオリジナル料理を開発することで、大手のファーストフードよりも高い価格設定(10ドル以上)でも、ファンとなる固定客を掴むことに成功している。

しかし、フードトラックの移動販売は、出店場所とする駐車スペースの問題もあって売上を拡大していく上での壁がある。そこで、最近のフードトラックは、結婚式、大学、企業主催のイベントやパーティなどに出張するケータリング事業に進出しはじめている。

「Roaming Hunger」は、全米で約6,000台のフードトラック業者をネットワーク化しているサイトで、イベント主催者との仲介を行っている。イベント会場で食事の手配をしたい主催者は、サイトに登録されているフードトラックの中から、地域や料理の種類などから、希望の業者を指定して出張予約をすることができる。
出張ケータリングの料金は、イベントの日時や参加人数によっても異なるが、フードトラック1台につき500~1,500ドルで呼ぶことができる。



企業の新製品発表会や、社員向けの親睦イベントで複数台のフードトラックを呼び、参加者には好きな料理を食べてもらえるようにすれば、会場を盛り上げることができる。実際の法人利用者には、フェイスブック、グーグル、アップルなども含まれている。また、結婚式をするカップルが、披露宴の会場にフードトラックを呼び、料理を振る舞うスタイルも近年の流行だ。

フードトラック業者にとって、イベントやパーティ会場への出店は、予約時に決めた固定のケータリング料金が入るため、通常の移動販売よりも安定した収入を得ることができる。Roaming Hungerは、その仲介をすることで、ケータリング料金の一部を手数料として徴収するビジネスモデルになっている。

Roaming Hunger

《フードトラック・ケータリングの仲介モデル》

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JNEWS LETTER 2017.10.4
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