「いきなり!ステーキ」は立ち食いの業態で接客コストを省いている分、食材原価率を高く設定にして、高級牛肉を安く提供する。そのビジネスモデルを持続するには、一日の来店客数が多く、回転率が高い状態を維持していくことが条件になる。
食材原価を高めた高級立ち食いレストランの採算

JNEWS会員配信日 2017/10/4

 日本国内では、立ち食いの高級レストランが人気となっている。立ち食いといえば、駅構内の蕎麦屋など、安くて早く食事を済ませたい人向けに成り立っていたが、それを高級食材にも適用させたモデルが繁盛している。

ペッパーフードサービスが展開する「いきなり!ステーキ」は、2013年12月からスタートした、立ち食いステーキの新業態で、高級ステーキ肉を従来相場の半額で提供することをコンセプトにしている。


「いきなり!ステーキ」店舗には座席が無く、立ち食いカウンターのみで、メニューにあるステーキ肉の種類を選び、1グラムあたり7円~13円の量り売りでオーダーする方式になっている。たとえば、ヒレステーキ(1g単価9円)を200グラムで注文すれば1,800円、300グラムならば2,700円(税抜)になる。高級レストランでは定番のコースメニューは無く、ライスとスモールサラダのセットがプラス350円で付けられるのみだ。

いきなり!ステーキ
■店内オーダーの解説映像

店員による接客はほとんど無く、店の内装もシンプルだが、食材の原価率は約60%に設定されているため、上質な牛肉をガッツリ食べたい人にとってはリーズナブルな業態といえる。店にとっては、セルフサービスで立ち食いのため、売上に対する人件費率は10~15%と低く、来店客の回転率が高いことから、薄利多売のビジネスが成り立っている。

立ち食い高級店の業態は、2011年から「俺のフレンチ」「俺のイタリアン」などを展開する、俺の系レストラン(俺の株式会社)も有名である。ただし、この業態は「原価率が高い高級料理を高回転させること」で成り立っている。来店客が減り、高回転のサイクルが鈍れば、そのビジネスモデルが成り立たなくなるリスクも併せ持っている。立ち食いの店舗は、客が長居をしないため、回転率を高める仕掛けとしては有効だが、カップルや家族で食事を楽しむ場としては落ち着かないのが欠点だ。

俺の系レストランでは、創業時のコンセプトであった、立ち食い業態を2015年頃から軌道修正して、現在では着座方式の店舗も増やしている。飲食店の来店特性として、オープンから1~2年はニュースや口コミを聞いて訪れる新規客が多いが、そのピークを過ぎた3年目以降にどれだけ固定客が定着するのかで成否が分かれる。(この内容はJNEWS会員レポートの一部です。正式会員の登録をすることで詳細レポートにアクセスすることができます記事一覧 / JNEWSについて

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・立ち食い高級ステーキ店の採算と問題点
・米国で人気化するフードホールの新業態
・フードホールの仕掛け人と採算構造
・フードホール来店者の顧客特性
・フードトラック・ケータリングの新業態
・Uberが参入するレストラン宅配サービス
・UberEATSデリバリースタッフの報酬体系
・デリバリー専用のバーチャルレストラン
・飲食店の流通改革を仕掛けるフードテックビジネス
・eフードビジネスによる中小飲食店の生き残り策
・FLと人時売上高を基準に組み立てる飲食ビジネス

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