JNEWS会員配信日 2014/4/6
企業の人材採用に「ゲーム」が活用されはじめている。求職者がゲームをプレイする中での、行動パターンや判断力、注意力、ミスをする箇所などのデータを蓄積、分析することにより、従来の“テスト”よりも高い精度で、仕事の内容に対する適性を判断することが可能になってきたことがある。そこでは、ビッグデータ分析の理論やノウハウが活かされている。
ゲーム制作会社の「Knack(ナック)」では、ノーベル経済学賞を受賞したスタンフォード大学のアルビン・ロース教授も関わって、企業の人材選考に役立つゲームを開発している。ゲームにはいくつかの種類があり、プレイの内容を通して各職種への適性や能力を判定することができる。
その一つ、「Wasabi waiter(ワサビウエイター)」は、日本料理店をモチーフにしたゲームで、カウンターの中にいる店員が、複数いる顧客の表情を読みとりながら、制限時間の中で、カウンターに並ぶ顧客の表情を読みとりながら、彼らが満足する最良の料理(オススメ料理)を、速いテンポで出していくことでスコアを高めていく。
このゲームを通して、顧客の心理を読みとる洞察力や、状況の判断力や決断力、仕事に対する集中力、複数の作業を効率的に行なう要領の良さなどを判定することができる。飲食企業が同ゲームを導入することで、プレイヤーを広く集めることができ、その中から、飲食サービスの仕事に適した人材を発掘することが可能になる。
何十万人という規模の人材を雇用している世界的な大企業からも、オンラインゲームによる人材採用は、従来の求人媒体よりも効率的で精度の高い方法として注目されている。
●オンラインテストによる人材フィルタリングの方法
●大量の求職応募者を捌くクラウドシステムの動向
●オンライン面接プラットフォームの開発商機
●オンラインゲームを活用したリクルート活動
●ビデオゲームからのデータ分析による人材採用モデル
●ゲームによるマリオットホテルの人材獲得戦略
●リクルート用ビッグデータの提供ビジネス
●非正社員向けボーナス制度の導入とリバース・メンタリング
●秋入学前の「夏休み」を活用した米大学生のリクルート活動
●履歴書の大量送付が招くリクルート市場の変革と新ビジネス
JNEWS LETTER 2014.4.6
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