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  海外では、不要になった携帯電話が回収されて再流通している。新機種に買い換える際に、使用済みの端末を下取りしてくれるサービスは、購入者の金銭的な負担を軽減して、環境貢献にも役立っている。
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業者向け下取り代行ビジネスと
個人開業の買い取りネットワーク
written in 2011/11/9

 自動車は、次のクルマに乗り換える際に「下取り」をしてくれるが、それと同様の下取りサービスを、他の商材にも適用することでリサイクル率の向上と、買い換えの需要喚起を促すことができる。

下取りサービスがあれば便利と思う商材の筆頭に挙げられるのが「携帯電話」だろう。日本では、ケータイが「およそ2年に1度」のサイクルで買い換えられているが、ユーザーが機種変更した後の使用済み端末が、中古やリサイクル市場で回収されるのは全体の1割未満に過ぎない。

一方、米国のケータイは世界で普及している通信規格「GSMモデル」のため、再利用もしやすくて、近くの学校やスーパーでまとめて回収したり、宅配便で送って(寄付して)もらうなどのリサイクルルートが以前から存在していた。

しかし、ここ数年では「古い携帯電話と新しい携帯電話をトレードする」という考え方により、成功するビジネスが登場してきている。その代表例が「Flipswap(フリップスワップ)」という会社で、大手の携帯電話会社、販売店と契約してユーザーの不要になった携帯電話を買い取る仕組みを作っている。




同社は、流通している携帯各機種の査定価格をデータベース化して、バッテリーの劣化や故障の状態に応じた買い取り金額を個別に提示している。たとえば、旧型スマートフォンの「iPhone3GS 32GB」を「4GS」に買い換える場合、故障の無い完動品で元箱や付属品が揃った状態なら、下取り価格は136.21ドルになる。

こうした下取りサービスを、携帯メーカーや販売店が独自に行うのは、査定ノウハウの構築や、下取り後のリサイクルに回す作業で手間がかるため困難だが、専門の下取り会社と提携する形であれば、有意義な顧客サービスとして実現させやすい。顧客にとっても、古い携帯電話を買い取ってもらえることは、新機種買い換えへの心理的なハードルが下がる。

Flipswap社では、下取りした携帯電話を、米国やカナダのリユース(中古)市場へ再流通させたり、新興国へ輸出することで収益化している他、故障してリユースできないものについても、部品の再資源化を目的としたリサイクル市場に回している。それでも最終的に廃棄しなくてはいけないパーツの環境負担をカバーするために、赤道付近への植林活動も行っている。


《ケータイ下取り会社のビジネスモデル》

  

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この記事の核となる項目
 ●廃棄ゴミからミミズを育成して売るビジネス
 ●メーカー・販売店と提携した下取り専門ビジネス
 ●ケータイ下取り会社のビジネスモデル解説
 ●自動見積り機能による買い取り希望者の集客方法
 ●大学生から教科書を買い取る古本サイトの仕組み
 ●ホームパーティ形式による貴金属の買い取りネットワーク
 ●商材を無償で調達する米リセールショップの経営
 ●分解して価値を生み出すレアメタル回収ビジネス
 ●環境ビジネスを収益化する基本モデル、エコトレードの仕組み
 ●昭和の時代から変わらない廃資源回収ビジネスの業界構造


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 ●都市鉱山から使用済み携帯電話を回収するビジネスモデル
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