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ブランドバッグ・レンタルサービスにみる 会員制高級レンタル業 |
written in 2009/9/15
女性の間で人気になっているのが、ブランドバッグのレンタルサービスで、1週間からの短期でレンタルができる他に、月額1万円前後の会費を払えば、自分の好きなバッグを継続的に利用して、飽きた時には次のバッグへと借り換えることができる。トータルで考えると、年間で12万円のレンタル代を払っていることになり、12万円のバッグを毎年1個ずつ購入するのと金銭的な出費は同じだが、毎月のように新作バッグに取り替えられるお洒落な感覚と、自宅で使わなくなったバッグを何個も保管しておくスペースやメンテナンスの煩わしさも考えて、わざわざ“所有(購入)しなくてもいいか”という価値観が生まれてきている。
このような所有→レンタルへの変化は、他の商材にも広がっていくことが予測されているが、その時に配慮しなくてはいけないのが、顧客のステイタスは落とさずに維持していくことである。「あの人は高いバッグが買えないからレンタルを利用しているのでは?」と思わせてしまうようではいけないし、逆に自分がレンタル会員であることを公言することで、社会的な地位や信用が認められるような仕組みが求められている。
これに似た先例として、クレジットカードが日本に登場して間もない昭和40〜50年代の話がある。当時はもちろん現金払いが主流で、カード利用者は「お金に困っている人」または「浪費家」という先入観を抱かれていた。ところが今では、現金客よりもカード利用者のほうが「身元がしっかりしていて信用のある人」という評価へと変化している。それと同様に、消費者の所有欲に変わる気持ちを満たす仕掛けはどこにあるのか、それを考えていくことが、来るべきレンタル社会での商機を掴むことに役立つ。
アカデミー賞のセレモニーパーティで見られるような映画スターが身にまとっている豪華な衣装やアクセサリーは、その大半が借り物である。それなのに一般の消費者は、どうしてすべての物を自前で購入しなくてはいけないのか?そんな発想から生まれたのがブランド品のオンラインレンタルサービスで、2004年頃から米国に登場して女性達から大人気になっている。
(ビジネスモデル事例集一覧へ)
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JNEWS LETTER 2009.9.15
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